駒沢大学駅周辺の不動産投資市況

渋谷から東急田園都市線で約7分の駅が駒沢大学駅。地下ホームから階段を上り改札口を抜けると、そこは玉川通り(国道246号線)。駅前一帯は飲食店、雑貨店などが軒を並べる「駒沢大学駅前商店街」になっています。
玉川通りから南の八雲方面に向かう自由通りへ。行き交う車の騒音をバックグラウンドミュージックにしたような少々ざわついた感じの商店街を抜けると、目の前には緑豊かで閑静な住宅街。そこが駒沢大学駅周辺の街「駒沢」です。
住居表示では世田谷区の駒沢、弦巻、野沢、深沢、それと目黒区の東が丘、八雲などを指す駒沢大学駅周辺の不動産投資市況について解説します。


丘の上の明るい高級住宅地

この街の地形は広大な丘陵地になっているのが特徴です。
玉川通りは渋谷方面から進むと駒沢大学駅の周辺で緩やかな上り坂となっており、坂を上り切った丘の上に駒沢の住宅地が広がっています。丘の上だけにどこも陽当たりが良く、街全体が明るく感じられます。

この「丘の上の高級住宅地・駒沢」のイメージを象徴している施設が「駒澤大学駒沢キャンパス」と「駒沢オリンピック公園」と言えます。
駒澤大学は1913年(大正2)年に現在地へ移転してきました。現在は陸上競技の名門としても有名です。

同大キャンパスの南に隣接している施設が駒沢オリンピック公園です。
1964年に開催された東京オリンピックの陸上競技会場として使用され、オリンピック閉会後は東京都公園協会が運営する総合運動公園として一般に開放されました。
広さは約41ha(日比谷公園の約3倍)あり、新宿御苑、代々木公園、水元公園などと肩を並べる都内最大級の公園でもあります。
広い園内には陸上競技場、野球場、テニスコート、体育館、トレーニングルーム、カフェテリアなど約20の施設が点在しています。 敷地の30%は緑地で、約120種・7500本以上の樹木が茂っています。この森の中を縫うように総延長2.1キロメートルのジョギングコースが設けられており、真夏でも木陰を走れるジョギングスポットとしても有名です。
スポーツ以外にもフリーマーケット、アマチュアバンド演奏会などの場としても利用されており、2009年から毎年「東京ラーメンショー」も開催されるなど、地域住民の憩いの場にもなっています。

また、同公園周辺には個人経営の趣向を凝らしたカフェが多くあり、その数はカフェ文化の発信拠点といわれる代官山に次ぐと目されています。業態も多彩で、昔風の純喫茶、ダイニング風カフェ、オープンカフェ、愛犬同伴のドッグカフェなどさまざまです。

ビジネスパーソン層の入居需要が多い街

住宅地としての駒沢は4地区に大別でき、それぞれ特徴があります。
●駒沢二・三丁目と弦巻地区
玉川通りの北側に広がるこの地区には比較的小規模な戸建て住宅、マンション、アパートなどが集まっています。

住宅地としての駒沢は4地区に大別でき、それぞれ特徴があります。
●上馬・野沢・東が丘・八雲地区
環七通りと自由通りの周辺に広がるこの地区は、古くからの邸宅が建ち並ぶ屋敷街です。マンションも大型・低層の高級分譲マンションが大半です。もともとマンション用地が少ないため、賃貸マンションは少ないようです。

●駒沢一・四・五丁目地区
ちょうど駒澤大学駒沢キャンパスと駒沢オリンピック公園を取り囲んだ形の地区です。賃貸マンションが密集し、学生や若年単身世帯向けのワンルームマンション、アパート、シェアハウスなどが多い地区でもあります。

●深沢地区
駒沢公園通りの周辺に位置し、駒沢一・四・五丁目地区の外縁に広がっているこの地区は、大正時代から宅地開発が続けられてきた高級住宅街です。マンションも野沢・東が丘・八雲地区と同じく大型・低層の高級分譲マンションが目立ちます。日本体育大学世田谷キャンパス、都立園芸高等学校、東横学園などをはじめ文教施設が多いのも特徴です。

深沢一丁目から五丁目にかけては四季折々の花木が楽しめる遊歩道「呑川緑道」が整備され、深沢六丁目から八丁目の間は呑川が開渠のまま残され、呑川の清流が楽しめる「呑川親水公園」として整備され、地域住民の散歩コースや憩いの場となっています。

渋谷から東急田園都市線で約7分、相互乗り入れの東京メトロ半蔵門線に乗れば大手町まで乗り換えなしで約30分。山手線の外にありながら都心にアクセスしやすい駒沢は、職住接近の閑静な住宅地として特にビジネスパーソンの人気が高く、近年は彼らの流入が続いているといわれます。

賃貸物件は年収水準が比較的高いビジネスパーソンとそのファミリー層の入居需要が多いせいか、手作り感覚のデザイナーズ賃貸マンションや共用施設が高級分譲マンション並みに充実した賃貸マンションが多いのが、駒沢の特徴といえます。